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「覚悟の磨き方」を読んでの書評と要約 吉田松陰のマインドで仕事と人生を考える

yuu(ゆう)

松下村塾でおなじみの吉田松陰。
日本では歴史に名を残す教育者・思想家として有名です。
30歳という若さで生涯を終えた吉田松陰ですが、その志は途絶えることなく残り、明治維新へと繋がっていきます。
武士として、教育者としての生き様から学ぶ、現代の生き方。
時代に左右されない、人間としてあるべき姿、貫くべき姿が、「覚悟の磨き方 超訳吉田松陰」に書かれています。

「覚悟の磨き方」の基本情報

「覚悟の磨き方」の書籍情報について簡単にまとめます。

著者について

池田貴将(編訳)

著者の経歴
早稲田大学卒業
行動心理学の研究者
アンソニー・ロビンズの指導を受け、ビジネスにおける心理学的ノウハウを日本ビジネスシーン向けにアレンジ
自己啓発系書籍の作家としても活動している。

書籍情報

2013年6月初版
吉田松陰の名言・考え方をまとめた語録集
6つの見出しに分けて構成され、176つの言葉が綴られている。

目次

・心-MIND-

・士-LEADER SHIP-

・志-VISION-

・知-WISDOM-

・友-FELLOW-

・死-SPIRIT-

仕事と人生に活きる言葉を一部紹介

迷わない生き方

「最もつまらないと思うのは、人との約束を破る人ではなく、自分との約束を破る人です。」

人物

「私が尊敬するのはその人の能力ではなく、生き方であって、知識ではなく、行動なんです。」

足並みが揃うのを待たず、自分から走り出せ

「死にものぐるいの人が一人でもいれば、全員がその勢いに引っ張られて、本気になります。弱かったチームも、一瞬で強いチームになります。強いリーダーがいる所には、弱い部下がいない、というのはそういう理由です。」

重い責任

「リーダーもみんなと一緒に手を汚してほしい。リーダーも現場に細かく指示を出してほしい。そのような声を耳にすることがあります。部下たちが汗水流しているときに、リーダーが動かずに、考え事をしていれば、そんな愚痴を履きたくなる気持ちもわかります。ですが、リーダーは作業を行うべきではありません。未来を変えるという大きな責任があるためです。リーダーがやるべきことは、人一倍周囲に目を配ったり、皆が気持ちよく動けるような規則を考えたり、互いが互いを助け合えるような、雰囲気をつくることです。そして、チームの調子が良い時も悪い時も、とにかく自分の都合は後回しにして、皆のために尽くすことです。それだけできているのであれば、リーダーの役割としては十分じゃないでしょうか。」

上が下に接する態度

「部下が上司に言いたいことを言えない。そうなってしまったら、組織はおしまいだと思います。もし周りの人たちが従順すぎると感じたら、上司は今すぐこういうべきかもしれません。『自由に意見を言え、でなきゃクビだ。』上司という人の立場は、どんなに忙しいときでも、どんなに疲れている時でも、どんなに心の余裕がないときでも、部下の意見には注意深く耳を傾けなければならないのです。」

話し合いの本当の目的

 「人間同士、意見がぶつかってしまうと、つい相手を言い負かそうとしてしまうものです。しかし、『皆にとってどうなることが最善か』というポイントに向かうのためであれば、自分の意見など気持ちよく取り下げるくらい、皆のために生きてほしいものです。」

先駆者の思考

「何が得られるかは後。自分たちがやる意味が先です。群れから抜け出したかったら、考え方の順番を思い切って変えてみることです。」

ミスを認め、失敗を責める

「失敗しないことは、自慢になりません。なにも失敗していないということは、なにもやっていないということだからです。自分の立場を守ろうとしないで、あれは失敗だったと潔く認めましょう。どんなに大きな失敗でも、次に改めれば決して無駄にはなりません。」

使える部下がいないという勘違い

「リーダーは忘れてはいけません。才能のある部下がいないのではなく、部下の才能を引き出せる人物が、まだこの場にいないだけだということを。」

隠しきれるものじゃない

「評価する人がだれもいないところで、どれだけ人の悪口を言わずにいられるか。善行を重ねられるか。正々堂々と戦えるか。一生懸命に働けるか。それらの行いがすべて『人間性』として表れます。」

まとめ

江戸時代から、没後160年以上が経った現代人にとっても、大切だと思えるマインドを数多く残している吉田松陰。
そのマインドは、現代人が聞いても納得できる考え方ばかり。
人の在り方の本質は、時代が変わっても一貫していることを実感させられます。

「覚悟の磨き方」というタイトルの書籍ですが、志に生きた吉田松陰の人としての芯の部分を学べる一冊だと思います。

便利で様々な選択肢がある現代の世の中で、自分の持つ可能性の多さにより、進む道に迷い、周囲に流されるまま人生を過ごしてしまう機会は少なくありません。

本当に大切なことは、何をするかどうか、成功するか失敗するかよりも、
まず先に人としての芯を太く持ち、志を持つことから始めるべきであると考えさせられます。

「覚悟の磨き方」をおすすめできる人

  • 現在の環境に疑問を感じ、転職を考えている人
  • やりたいことはあるけど、踏み切れていない人
  • 人付き合いで悩みのある人

この本から学べること

  • 人間関係で悩んでいる人は、人と付き合っていく上での上手な考え方が学べます。
  • この先どうすべきか悩んでいる人は、自分が進むべき方向について考え、挑戦するための活力が出てきます。
  • 部下を抱えている上司の人は、部下がついてくる人としてかっこいい上司になるためのマインドセットを持つことができます。
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