仕事の悩み

仕事人間に多い?うつ病についての基本のまとめ

yuu(ゆう)

仕事、家庭でストレスが溜まっていくと、気分がすぐれない、仕事に行きたくない、今日は家事をしたくない。そう思うことは誰しもあると思いますし、普通のことだと思います。

これが、悪化していくと、「行きたくないが行けない」になり、「したくないができない」になります。

ここまで来てしまったら、かなり重度なうつ病だと言えるかもしれませんね。

私自身も、うつ病と診断された時に、まさか自分がと思いました。
職場には過去にうつ病を患って退職した人もいました。
その際私は、仕方がないことだと思いつつも、
そんなにあの人の仕事量は多かったかな?
この程度で心を壊すの?
と、内心思っていました。

ただ、少なからずうつ状態になった場合、やれていたことが急にできなくなったり、やらなければならないと思っていても体が動かなかったりするということはぼんやりと知っていたので、受け入れることができました。

その後、自分自身がうつと診断され、気持ちの問題だけでなく、身体的にもかなりしんどい状態が続き、これは心だけの病気ではないと実感した次第です。

うつ病というと、心が弱い人がかかる、精神的に異常がある人がかかる病気と捉えている人も少なくなく、社会においては普通ではない人という極端な認識を持っている人も多い病気です。

同じストレスが加わっても、うつ病になる人もいればならない人もいます。
人それぞれ、発症に至る原因やその程度が異なるが故に、周囲と比較され、普通ではないという見られ方をされてしまうのも事実です。

今回は、そんな私も体験したうつ病について、基本的な概要をご紹介していきます。

うつ病とは

うつ病がどんな病気と定義づけられているのかを、簡単に解説していきます。

うつ病は気分障害の一つ

うつ病は、気分障害の一つとされています。

一日中気分が落ち込む
何をしていても楽しめない
眠れない
食欲がない
疲れやすい
こう言った症状が出ることが多いですね。

うつ病にも種類がある

うつ病と一括りにして捉えられがちですが、うつ病の中でも特徴ごとに分けられているんです。

単極性うつ病(うつ病)

これは、おそらく世間一般的にうつ病と一括りに捉えられている症状ですね。
気分が落ち込んだうつ状態のみ症状として現れるのが特徴です。

眠れない、気分がすぐれない、やる気がでないといった落ち込んだ症状のみに悩まされるのが、単極性うつ病です。

双極性障害

双極性障害とは、「双極性」の言葉の通り、2つの対になる症状が出ます。

「躁状態」と「うつ状態」です。

「うつ状態」は単極性うつ病で説明した通り、気分の落ち込みなどの症状です。
反対に、「躁状態」では、気分の高まりや異常な活動意欲が生まれたり、極端に怒りっぽくなったりします。

極端な落ち込みと極端な元気を繰り返すのが双極性障害の特徴です。

100人に6人がかかるとされているうつ病

うつ病は、生涯の内で、100人のうち6人の割合でかかっているという統計データがあります。
6%は個人的にかなり高い割合だと思います。

また、男性と女性だと、女性の方が1.6倍程度多いそうです。
これは、女性の場合、結婚や出産など男性に比べて環境の変化が大きくなるイベントが多いためとも考えられます。

うつ病の発生原因

うつ病は、主に精神的・身体的ストレスが引き金になって発症するケースが多い、というのは一般的です。
これらの、苦しさや悲しさを伴う要因だけでなく、結婚・進学・就職などの嬉しい出来事であるにも関わらず、急激な環境変化により発症してしまうケースや、病気や内科治療薬が原因となって発症するケースなど、発症に至るケースは人それぞれ、多岐に渡ります。

しかし、うつ病の発生原因となる可能性について研究が進められているものの、はっきりとした因果関係が証明されているわけではなく、正確なメカニズムが解明されていない現状があります。

そのため、自己判断による休養や環境改善では回復に至らない可能性もあるので、専門医の判断の上での治療が必要です。

うつ病の具体的症状

うつ病の具体的な症状について説明します。
程度や症状の有無には個人差があります。

精神的な症状

  • 不安や焦り・イライラする
  • 喜べない、楽しめない、表情が暗いなど感情表現ができなくなる
  • 集中力がなくなり、仕事でミスが増えたり忘れっぽくなったりする
  • 外見や服装を気にしなくなる
  • 気分が落ち込む
  • ぼんやりしたり、意欲的でなくなる
  • 死にたいと思ったり、全て自分が悪いと思ったりして自分を責める

身体的な症状

  • 耳鳴りがする
  • 不眠・過眠・中途覚醒などの睡眠障害が現れる
  • 頭痛がする
  • 腹痛・下痢・便秘など、お腹の症状が出る
  • 動悸や息切れが激しくなる
  • 食欲不振や過食などの症状が出る
  • 体がだるい、疲れが取れないなど慢性的な疲労感がある

内科で診察を受けても原因が分からない・無いケースが多い

うつ病になった人が、いきなり精神科・心療内科を受診するケースは少ないと言われています。

一番多いケースは、内科受診後に精神科にかかるケースです。

これは、うつ病は身体的な症状を伴うケースも多く、身体的な不調から内科受診をされる方が多いためです。

うつ病かもしれないと思ったら?

うつ病かもしれないと思ったら、無理に我慢をせずに医者に行きましょう。

我慢をして仕事をしても悪化する可能性がありますし、結果的にミスが増えたり生産性が低下してしまったりしては、会社にとっても自分にとっても良いことではありません。

自分にとって言えば、ミスが増え、生産性が低下することがさらなるストレスを生み、悪循環を招く可能性が非常に高いです。

お医者さんに診てもらって、自分自身の症状や状況について、客観的な意見をもらいましょう。

うつ病になりやすい人

うつ病になりやすい人には、ある程度特徴があります。

必ずしもそうとは言い切れませんが、少なからず性格上ストレスを感じやすい人、ストレスにさらされやすい人が、うつ病になるリスクが高い人だと言えます。

うつ病になりやすい性格

  • 生真面目
  • 完璧主義
  • 自分に厳しい
  • 責任感が強い
  • 周囲に必要以上に気を使ってしまう
  • 人に頼るのが苦手

うつ病になりやすい人とされている性格上の特徴は、並べてみてみると、「いい人」という印象を受けると思います。

真面目で完璧主義で仕事ができる人。

責任感を持ってリーダーシップを発揮できる人。

周りへの気配りが素晴らしい人。

どちらかというと、仕事人間である方が、うつ病になるリスクも高い人と言えます。

うつ病かもと思ったらどこに行けばいいか

もしかしたらうつ病かもしれないと思ったら、迷わず医者に行きましょう。

うつ病の診察をしてもらえるのは?

精神科・心療内科や、メンタルクリニック・心のクリニックなどです。

調べれば近所の医療機関がすぐに見つけられます。

ネットで検索すると、医療機関ごとに評価やレビューがみれると思いますが、あまりあてにならないです。
心の病気を扱っているところなので、人それぞれ個人差がある上、回復の程度も個人差があります。
うつ病の回復は、主観的な見方と医師による客観的な見方とで食い違う可能性もあるので、お医者さんと患者で合う合わないという部分があるのも事実です。

ネット上の評価はあまりあてにしすぎないようにしましょう。

身体的な症状を伴っている場合

うつ病は、身体的症状を伴うケースが多いです。

頭痛や腹痛、胸の痛み、動悸など。

大半の場合は精神的な不安定さによるもので、身体には異常がみられないケースが多いですが、身体的な異常を伴っている場合は、他の病気が原因となっている可能性も考えられるので、念の為内科での受診をおすすめします。

心療内科は予約が取りにくい

うつ病の診察をしてくれる医療機関は、多くが予約制をとっています。

患者さんのプライバシーを守り、安心感を与えるという意味では当然の対応だと思います。

調子が悪いからといって、すぐに診てもらえるわけでは無いので、あらかじめ電話で問い合わせをしましょう。

私は、電話予約をしてから1週間後の受診でした。
心療内科って意外と混んでいるんです。

また、初診の際は症状の確認や問診等で時間がかかるので、時間には余裕を持って行くようにした方が良いです。

うつ病はどのように治療するか?

うつ病の治療方針は大きく分けて3つです。
その他運動療法など様々なアプローチでの治療がありますが、一般的なのは3つですかね。

休養と環境の改善

医師の診断により、休養や職場への環境改善を命じられます。

休養

医師の判断により、一定期間休養します。

仕事をされている方の場合、大体は1~2ヶ月程度だと思われます。
休養の場合、診断書に、うつ病であり、◯ヶ月程度の休養を要すると書かれます。

ストレスの要因となっている仕事自体を休んでしまうことで、ストレスをなくし、回復を目指すということですね。

医師の診断により休養を命じられた場合、基本的に会社側は診断結果に従うしかありません。

環境改善

医師の判断により、職場等に対して環境の改善を提案します。

環境改善の場合、診断内容に応じてですが、配置転換が必要、治療のため◯ヶ月は残業を控えるなどと、具体的に診断書に記載してくれる医師もいます。

仕事の中でストレスになっている要因を減らして、仕事上受けるストレスを緩和するということですね。

薬物療法

これも一般的ですが、抗うつ薬や安定剤を服用して、身体の内面から回復を目指します。

薬によっては、副作用で眠気が増したり、ぼんやりしたりと言った症状が出る可能性がありますが、個人差があります。
精神科によって処方される薬には抵抗感を持つ人も多いと思いますので、不安に思うことは医師にされることをおすすめします。
リスクを説明してくれた上で、処方箋の内容を考えてくれます。

医学的な根拠はこの記事では取り扱いませんが、医師によっては抗うつ薬等を扱わない方針の方もいらっしゃったりして、漢方薬の服用などをすすめているところもあります。
この辺りも効果や合う合わないには個人差がありますので、医師との相談の上、ということになります。

大抵の場合は、休養や環境改善と薬物療法を併用するケースが多いです。

精神療法

精神療法では、カウンセリング等を通して、「うつ病の原因となったストレスを考える」「ストレスへの対処法を知る」ことで、メンタル的な改善や、再発予防に努めます。

うつ病を発症すると、自分の気持ちが分からなくなったり、自暴自棄な考え方を持ったりする場合も多く、メタ認知(自分が認識していることを認識すること)が苦手になる人が多いです。

自分がストレスに感じていることや気持ちを知ることで、そのストレスの対処法について自分で考える力を身につけることで、気持ちの安定を図ります。

うつ病になったときの考え方

うつ病の原因は個性よるもの

うつ病の原因は人それぞれです、なりやすさも人それぞれです。
人によって、いろいろなストレスへの耐性は違いますし、性格的特徴がうつ病を起こしやすくしている場合もあります。

人と比べて自分は弱いとか、できるできないと考えるのではなく、それも自分の特徴・個性と捉えた方が良いです。

うつ病は単なる病で、治るものです。風邪をひいたら会社を休むのと一緒で、心が悲鳴をあげたら治るまで休んでいいんです。

うつ病になる人は実は優れてる

「うつ病になりやすい性格」で挙げた特徴は、意外と良い特徴ばかりですよね。社会で生活していれば、人の性格は長所になり得る反面短所にもなり得ますが、それは社会の複雑なパターンの中で適している部分と適さない部分があるからです。

真面目で完璧主義な人は、接客業ではなく研究職なら最強の性格ですよね。

合う合わないがあるのは、人である以上当然です。
自分が仕事ができないとか、家事が合わないとか、自分だけが悪いのではなく、たまたま自分の個性と自分の身を置いた環境が合わなかっただけです。
そういった環境の中で、真面目すぎる良い性格故に、頑張りすぎてしまったという話です。

うつ病に悩んでいる人は結構多い

身の回りにうつ病になった人は、探せば結構いると思います。

悩みは人それぞれですが、うつ病と診断されているのは自分だけでは無いんです。うつ病になってしまうと、自分だけがダメなように感じてしまうんですが、結構同じ人いるよってことを思って欲しい。

100人に6人と聞くと結構希少性を感じるんですけど、現在日本の人口は約1.3億人です。そのうち780万人、約800万人は統計上うつ病になるんです。

800万人も、ですよ。

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